« 2006年10月 | トップページ | 2006年12月 »

2006年11月17日 (金)

花の女神FLORE

『La FLORE』という名前の花屋があります。

ネタをばらせば、これは遠大のB1に開店したフラワーショップです。
この『FLORE』は、フランス語でローマ神話のフローラと言う花の女神の名前です。
中国語表記で『芙洛拉』と書きます。
http://www.ydgw.cn/second/ShowNews_1.asp?Id=122714

名前を決めるのだけでもいろいろありましたが、最終的にはこれに決まりました。当初『FLORA』と言う名前(英語)の案でしたが、これは既に中国で登記されていたためにフランス語表記にし、中国語表記も『芙羅拉』が使われていたため、『芙洛拉』になりました。

この花屋は遠大の自営ショップです。
全て自社社員で運営をしていきます。

実はこの花屋には強力な助っ人がいます。
日本の京都から来た、F小姐です。(小姐と書いたけど日本人ですよ!)
Fさんは京都の某百貨店のフラワーショップで働いていました。
ハルピンには中国語を勉強するために来ていました。
縁あってこのFLOREを手伝ってもらう事になりました。

彼女の助言や意見で開店する事が出来ました。
彼女がいなければ花屋の経験も無い我々は、ハルピンでのローカル花屋と同じようなものしかオープンできなかったかもしれません。

花束の作り方や、フラワーバスケットの作り方などは、彼女の指導で日本式です。
中国ハルピンと日本ではやり方や感覚も違うみたいです。
日本の細やかな心使いが感じられるのは、その包装の仕方だけでも相当違う事などでしょうか。
花束を作って、茎の根元に脱脂綿状のもので水分を補給させてあげる事なども、ハルピンではしていなかったようです。
また、透明のセロハンで花を傷めないように包んであげるのが日本のやり方ですが、ハルピンでは花束の花の長さより短めの長さで直接包装紙を巻きつけているのです。
F小姐曰く、それでは花が持っている間に傷むので日本では『絶対ありえな~い』そうです。何かと、聞けばなるほどと思う事がたくさんあります。

オープンにあたり、備品や什器など日本では当たり前に手に入るものが、こちらでは非常に入手が困難でした。
似たものがあっても品質の悪さで、彼女のお目にかかれば不合格です。
中国に来て日の浅い彼女にとっては、こんな事ですらストレスの元になったでしょう。

さらに、まだ困っているのは、花を保管する『キーパー』と呼ばれる花の冷蔵庫です。
11度前後で低温と湿度を管理する花専用の冷蔵庫が中国では入手困難でした。
あるよと言われて、紹介されたものは単に箱にエアコンを取りつけたようなものだったり、湿度調整機能が無かったりと、微妙に不満足なものが多かったのです。
花屋はオープンしましたが、いまだに『キーパー』は設置されていません。
キーパーが無いため、切り花の保管が常温のため日持ちがせず、ロスの原因になります。
何とか努力しているのですが、イジイジ状態です。難しく言えば、『隔靴掻痒』です。

こんな時日本がいかに便利かを知らされるのです。
日本人の職人気質のかゆい所まで手が届き、痒くないのにカキカキしてくれるようなことはここではなかなか味わえません。

余談ですが、中国語で『痒い』は、『かゆい』と『くすぐったい』の両方の意味で使います。
かゆいときには掻いて欲しいですが、くすぐったい時には掻いてもらうともっとくすぐったくて『やめてくれー、こそばいがな』となります。
まさに、いまのハルピンでの花屋オープン準備の時の状態です。
(なんのこっちゃ分からんと、思うでしょうが、隔靴掻痒の気持ちなのです)

話が横道にそれてしまいました。

F小姐が花屋のローカルスタッフと作ったフラワーバスケットの写真を公開します。
F小姐『やめてくれー、こんなん載せたらはずかいいやんか。もっと納得いくもんを作ってからにして~』
と言っていましたが、納得がいくものを作れる状態を待ってたら日が暮れる(いや、年が明ける)ので、載せてしまいます。
F小姐すみませんです。 Idscqykyglcs9a1_1

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年11月13日 (月)

百貨店戦争

大型催事がやっと終わりました。

中国や台湾などでは、『周年慶』と呼ばれる創業祭のようなものが1年で最大のイベントになります。
ハルピンでも当社のライバル店などが開店記念日の前後に10日間前後の売出しを行なったりしています。

主な企画内容は、『満300贈60』『満300減60』などの表現で割引やお買い挙げに対し商品券(最近はポイント制も多い)をあげたりする内容である。
例年、ライバル店が周年慶をやっているときはあまり大掛かりな活動は行なわず、自店の周年慶に人・物・金の全てを最大投入していくのがセオリーでした。
しかし、今年は違います。
ライバル店が周年慶をやっているにの合わせて、それ以上の力を投入して戦闘を開始しました。

ランチェスター理論のように、ライバル店が強いと思われている所に1番店の弊社は倍以上の資金投下を行い迎撃していく作戦です。
短期決戦ではありますが、一種の消耗戦の趣もあります。
体力があり規模も大きい所が勝つのは道理です。
戦艦が駆逐艦を全力で叩くのに似ています。

わが店のスタッフ達も戦闘開始から終了日まで連日休みなしで、朝から夜まで頑張りました。3週間ほど休みなしです。
営業時間も普段は9時から21時までですが、1時間延長です。しかも後半の4日間は夜12時近くまで営業しました。

終盤戦に強力兵器を投入しました。『満300減120』です。この最終兵器は効きました。その日の入場顧客数は概算で12万人、売上げ件数は8万件を上回りました。
売場は戦場さながらの大混雑です。
売場の通路も人の頭しか見えないような状態がありました。Photo_20
各階のレジには長蛇の列が出来ました。1時間以上並ばなくてはいけませんでした。
お客様にはご迷惑をお掛けしました。
http://www.ydgw.cn/second/ShowNews_1.asp?Id=122687

新聞各社もこの両店舗の戦闘を書き立てていました。

戦闘が昨日に終わりましたが、さすがに疲れました。
結果は予想以上の売上げです。売れすぎの感ありともいえるかな。
ライバル店は客足が落ち、売上げも予測からは下回ったようです。
そりゃそうだわな、1番点にターゲットにされればひとたまりも無いかも。

百貨店の売上げ争奪戦は、仁義無き戦いでもありますが、そこにはルールがあるべきです。
お客様に対しては決して裏切らないような姿勢を持つべきです。
また、仕入先さまとの信頼関係も大切です。
あと、重要なのは従業員です。
従業員に支持されない会社は失格です。

今回の催事では色々反省点もありました。
長い百貨店生活ですが、予測を超えた出来事もあります。
後半に割引額をアップさせた事で、日本では考えられないほどの返品交換の人が押し寄せ、パンクしそうになりました。
また、保安の目を掻い潜っての万引きやスリなども平常の数倍ありました。
発見されただけでもビックリの数字ですが、おそらくそれは氷山の一角・・・。
買い上げ額で先着順に、ある遊戯館のチケットをあげる企画をしたら、そのチケットほしさに買物しては返品を繰り返して、チケットを何枚もゲットする人も出現。
あるご主人からは、『奥さんがあまりの優待価格に興奮して連日来店し買物を繰り返したので、破産してしまう!』と、クレームになったりもしました。
あまりの忙しさに、数人の従業員が心臓発作で病院行きになったり、入場者が多すぎて館内温度が30度近くになり、高齢者が売場で嘔吐していますなどといったこともありました。

売れるのは嬉しいのですが、トホホなこともあり、心身ともに疲れた12日間でした。ともあれ、大過なく終了できた事で良しとしましょうか・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年11月 4日 (土)

スローガン世界

中華世界を歩いていて思う事の中で、街中のスローガン・標語の多さがある。

至る所に赤の垂れ幕、横断幕、大型看板などが目立つ。ヒマに任せてその内容を考察してみた。

個人的な印象としては、非常に内容の濃い素晴らしい内容が多い。
例えば、交通標語。Photo_19
「文明交通“三譲”示範路」 文明的な交通、3者が譲る模範的な道)
「按燈停行、按線行走、按位停車、按章処罰」 信号に従って停車・発進、車線に沿って走る、定められた位置に停車、ルールに沿って処罰)
「倡導文明礼譲提昇城市形象」 文明的な礼儀を唱え、都市のイメージを上げ よう)
「你譲、我譲、大家譲」 (あなたが譲り、私が譲り、皆が譲る)
などなど、交通マナー向上のスローガンや標語が多く見受けられます。

さらには、社会的な標語もたくさんあります。Photo_21
「発展才是硬道理」 (発展こそが硬い道理)
「聚財為国、執法為民」 (国ために財を集め、民のために法に執る)
「生命至高無上、安全責任為天」 (生命は至高にして無上のもの、安全の責任は 天を為す)
「堅持科学発展、構建和諧社会」 (科学の発展を堅持し、調和社会を構築する;和諧=ハーモニー)

また、会社内や学校内にも至る所に標語があります。Photo_22
新聞やニュースなどでもよく耳にします。
「与隣為善、以隣為伴」 (隣国と善を為し、隣国を伴侶となす)
「以史為鑑」 (歴史を以って鑑と為す)は中国の外交方針としてよく紹介されます。
「五講四美三熱愛」 (「五講」は文明・礼儀・衛生・道徳・秩序を取り戻す。「四美」は環境・精神・言語・行為を美しく。「三熱愛」は祖国への愛、 社会主義への愛、共産主義への愛)
「文明之邦、礼儀之邦、君子之邦」 (文明の国、礼儀の国、君子の国)
「八栄八耻」=以熱愛祖国為栄、以危害祖国為耻,以服務人民為栄、以背離人民 為耻,以崇尚科学為栄、以愚昧无知為耻,以辛勤労動為栄、以好逸悪労為耻,以団結互助為栄、以損人利己為耻,以誠実守信為栄、以見利忘義為耻,以遵紀守法為栄、以違法乱紀為耻,以艱苦奮闘為栄、以驕奢淫逸為耻。 Photo_23

ここに挙げたのは一例ではあるが、実にさまざまな標語やスローガンに満ち溢 れている。
非礼のそしりを恐れずに言えば、標語と言うものは目標を表すものだと思います。
目標と言う事は、今現在できていないこと、もしくは達成したい事でしょ う。
或いは、こうありたいという願いや、こうあるべきだと言う理念でもあり ます。

交通マナーで言えば、まだまだ自分勝手な運転をするものが多く、道路の横断などもルールマナーを守っているとは言いがたい状態が日常です。
そのために、政府は色んな啓蒙活動をしているわけです。
交通標語に限っては、このスローガンによる啓蒙が成功して欲しいと切望しま す。

さまざまな標語・スローガンが席巻する中国です。
市民の皆様はこれらの言葉に留意し交通マナーを遵守してほしいと思います。
これは引いては自分自身の為なのですから。

かつて日本で「赤信号みんなで渡れば怖くない」と言うような皮肉な言葉が流行しました。確かにルール・マナー違反をみんなで犯せば罪の意識が希薄になり 、これが大多数を占めれば間違った事が正しい事のようになりかねません。
日本人の保守性や周りに流されやすい国民性の一端を表したような言葉でもありました。

標語やスローガンでそのお国柄を垣間見る事が出来ると分かれば、街中の垂れ幕が面白いものに変わります。
また、新しい発見があればご報告しましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年10月 | トップページ | 2006年12月 »